「投資対効果(ROI)を高めるAI」

チーフAIサイエンティストであるミン・スンは、「企業の投資対効果(ROI)を高める人工知能(AI)」について、以下の通り発表しました。

 

1. マシンラーニングを活用すれば工場の業務停止を回避できる


 

AIは、人間のように音声、画像、文章(テキスト)の認識が可能なだけではなく、人間にはできない膨大な量のデータを分析して、価値のある結論を導き出すことができます。これまでのAIは、作業時間の長さや一つ一つ指示を与えなくてはいけない点から実用的とは言えませんでした。しかし昨今のAIで着目されている点は、人間が与える証拠にもとづいて、機械が自律的にデータを学習する、いわゆる機械学習(マシンラーニング)です。より自然で直感的に知識を収集する方法で、人間の学習経験に非常に似ています。
その一例が、大量の画像を自律的に学習する画像認識です。これは、たとえば工場で機械故障の兆候が表れた段階で事前に対処できるようにするなど、製造業に大きく役立ちます。このような防止策によって、部品や部材の交換に無駄な時間を費やすことなく、ビジネス上の投資対効果を高め、事業停止時間も低減できるようになります。

 

2. 「犬」と「チワワ」の関連性をみつけられるディープラーニング


 

機械学習が進化したものとして、機械が自律的に複雑な学習を効率的に行う、いわゆる深層学習(ディープラーニング)があります。従来の機械学習では、あるところまで到達すると、学習が飽和状態となり、停止してしまいます。しかしディープラーニングは、意思決定プロセスの数を増やすほど学習の深さが増していくので、インプットするデータが多いほどAIは賢くなり、機械学習が導く結果はより精度が高くなります。
例えばウィキペディア全体をAIにインプットしディープラーニングを適用すれば、単語間の関係が自然に学習されます。たとえば、「犬」と「チワワ」が関連していることや、「東京」と「日本」が関連していることを学習できるのです。

 

3. 顔認識や顧客サービスへの適用


 

ディープラーニングを使用した画像認証技術が、コンピュータビジョンです。オブジェクトを数多く学習させることで、将来的に同様のオブジェクトを識別する方法を学習します。コンピューターがオブジェクトの特徴を自動的に識別できれば、人間が手動で設計する必要はなくなります。今日、このコンピュータビジョンの適用例として最も一般的なのが「顔認識」であり、海外では無人スーパーで導入されています。
ディープラーニングを使用して言語を分析し、自然言語理解を通してユーザーの興味や感情を認識するのが、自然言語処理です。これは、チャットボットによる顧客のニーズと期待に沿った応答生成といった顧客サービスなどで活用されています。

 

4. 長所短所と効果


 

ディープラーニングの主な強みは、インプットするデータが多いほどより良い結果を導ける点です。一方で、多くのデータを必要とすることは短所でもあります。ディープラーニングは処理速度が大幅に高いため、適切なAIツールを適用している企業は、生産性を10倍~100倍に改善できます。これにより余分な投資なしに事業を拡大し、収益向上に成功しています。