Appierチーム
Appierチーム 5月 12, 2020

新型コロナ禍でも安全な広告戦略を可能にする自然言語処理技術

世界的な新型コロナウイルス感染は、プログラマティック広告業界に大きな影響を与えています。ブランドセーフティへの懸念から、この感染症に関連するキーワードがブラックリスト化されています。これにより広告出稿するが激減し、パブリッシャーは収益が低下するどころか損失が生じています。

この憂慮すべき傾向に対応して、パブリッシャーやメディアの専門家は、企業に新型コロナウイルスに関連したキーワードのブロックを止めるよう促していますが、これは健全な取り組みといえるでしょうか?

企業は広告において自社ブランドを正しい形で掲載するために現状の広告を再考する必要があるでしょう。こうした状況の中、広告の配置に自然言語処理技術を導入することでより安全に広告戦略を立てることができます。

新型コロナウイルスの影響で、世界中の多くの人々が家にいることを要請あるいは命令されている今、オンラインメディアなどのコンテンツ消費が大幅に増加しています。GlobalWeb Indexによる世界的な調査によると、現在、消費者の95%が家の中でオンラインメディアの消費に時間を費やしています。当然のことながら、最も消費が急増しているのはニュース報道であり、3人に2人が情報を得るためにニュースサイトを利用する時間が増えています。

 

オーディエンスの拡大の一方でインプレッションは縮小

NewsWhipによると、1月以降、ウェブやオンラインメディアにおいて150万本以上の新型コロナウイルス関連の記事が掲載されました。パブリッシャーにとっては、毎日のように新型コロナウイルス関連の新しい報道に伴い、大量の記事を掲載することになります。これらの記事をより多くの消費者が閲覧すると想定すれば、広告のインプレッションと収益は増加するはずです。

しかし、実際にはそうではありません。パブリッシャーは、これまで以上に多くのオーディエンスを獲得できるかもしれませんが、企業はより慎重になってきています。さらに、これらの新しい制限が設けられたことで、旅行やホスピタリティなどの一部の業界はビジネスに大打撃を受けていることから広告費を減少させています。

eMarketerの予測では、世界の今年のメディア広告費は約7,120億米ドルに達すると予測していましたが、現在は6,917億ドルにまで落ち込んでいます。しかし、これは2019年に比べて7%増加しており、危機にもかかわらず広告がビジネスとして成立していることを意味しており、特に新型コロナウイルスに関連のあるものを提供している企業にとっては、このことは重要な意味を持っています。

 

ブランドセーフティと出版危機

広告を続けている企業にとって、ブランドセーフティの問題は、通常以上に大きな関心事です。公衆衛生上の危機は、企業が一般的に関連付けられていることを望むものではありません。結局のところ、否定的な話の横に広告を出すと、ブランドの印象が悪くなる可能性があります。残念なことに、新型コロナウイルス感染の報道が増えている中、それを回避することはほぼ不可能になっています。

Marketing Interactiveの記事によると、企業は自社の広告を安全に配置するために「コロナウイルス」、「新型コロナ」、「公衆衛生危機」、「自粛・閉鎖」、「肺炎症状」や「大規模感染」を含む、新型コロナ危機に関連するすべてのキーワードをブラックリスト化しています。広告にはこれらのキーワードが含まれていないコンテンツに限定されることから、広告出稿の規模は減少しています。

しかし、実際のところ、こうしたブランドセーフティ戦術は必要ないかもしれません。Kantar社の2020年3月の調査によると、企業が広告停止を優先すべきだと考えている世界の消費者は全体のわずか8%にすぎません。その代わり、回答者の77%が広告に「新しい日常生活の中で企業や製品がどのように役立つかを語ること」を期待していると回答しました。

 

「新型コロナ感染」はブラックリストに載せるべきなのか?

このような危機を防ぎ、パブリッシャーを支援し、顧客との関連性を保つために、広告業界の専門家は企業にブランドセーフティ戦術を再考するようアドバイスしています。議論の核心は、新型コロナウイルスの情報は今や日常生活の一部となっているため、新型コロナ関連のコンテンツの隣に広告を掲載しても、同じようなネガティブな影響を与える可能性は低いということです。GumGum, Inc.の新しい調査によると、新型コロナ関連コンテンツの62%は実際にはブランドを傷つけるものではないとのことです。

自然言語処理のようなAI技術を活用すれば、柔軟性のないキーワードブロック機能を迂回して、ブランドセーフティを確保した形でプログラマティック広告を実施することができます。

 

ブランドセーフティを確保するための自然言語処理の利用

自然言語処理とディープラーニング技術を搭載したソリュ―ションは、人間が普通に使っている言語を分析し、理解するためにアルゴリズムを使用します。プログラマティック広告の文脈では、文脈を理解するためのユニークなキーワードを分析するのではなく、それの背後にある意味や意味のより詳細な分析を実行することができます。

これらのアルゴリズムは、テキスト、音声、画像、メタデータ、位置情報などをリアルタイムかつ大規模に分析することができます。これにより、広告やメッセージに使われているコンテンツと特定のキーワードとの関連性が肯定的なのか否定的なのかを把握することができ、多面的に状況を理解することが可能になります。

したがって、上記に挙げた技術を使ってブランドセーフティを確保した形での広告が可能になるだけでなく、ウイルス感染危機の状況であっても顧客との関係維持または強化することができます。ウイルス感染関連のキーワードをブラックリストに載せるのではなく、ウイルス感染関連のコンテンツの隣でも肯定的なメッセージを込めた広告を掲載することができるのです。

例えば、新型コロナウイルスに関するニュース記事が掲載されていたとします。その内容は、人々がこの危機を乗り切る方法についてアドバイスするものであったり、コミュニティが団結していることについての話であったりするかもしれません。これらの例のような文脈で広告を掲載することは、企業や製品のポジティブな連想を生み出すことにもつながる可能性があります。

これらの技術は、ブランドセーフティを確保するだけでなく、従来であれば見過ごしてしまうかもしれない、ブランドに関連したコンテンツを的確に配置することによって、より精度の高いターゲティングを可能にします。

 

確実なブランドセーフティのための複合的なアプローチ

重要なのは、この種の技術だけに頼るべきではないということです。企業は不確実な時期だけでなく常にブランドセーフティに取り組むべきであり、そのためにはより複合的なアプローチが必要です。

自然言語処理ツールを使用するだけでなく、企業はブランドセーフティに関する、厳格で、迅速に施策を実施するためのルールを定義する必要があります。例えば、100%不適切なウェブサイトや世界的に評価の高いパブリッシャーなどの適切なメディアを特定することです。

さらに、この作業には人の手による入力が非常に重要です。不適切なコンテンツを手作業で識別し続けることで、企業はその情報を自然言語処理ツールに入力していくことで不適切な理由を提示することができるよういなります。これにより、アルゴリズムの有効性が向上し、時間の経過とともにさらに効果的になります。

 

結論

新型コロナの感染からの解放はまだ数ヶ月先と予測される中、企業はパブリッシャーのビジネスを縮小させたり、公共の利益に反することなくブランドセーフティの問題に取り組むことが非常に重要です。

企業が保有するデータと自然言語処理技術を組み合わせることで有望な広告ソリューションを構築できます。プログラマティック広告を新型コロナ関連のコンテンツと一緒に配置することができ、パブリッシャーはビジネスを継続することができます。

 

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