AI ベーシック:マーケティングにおける自然言語処理の役割

Eコマースの利用者は目的のサイトにアクセスし、ざっとサイト内を見て回ったり、特定の商品の情報を検索する。もしもオンライン上の店舗が実店舗と同様に店員が買い物客とおしゃべりしたり、探している商品の売り場へと案内したりしてくれるアシスタントになってくれたら消費者はどのような印象を持つだろうか。自然言語処理(NLP)を使えば、そのようなスムーズで行き届いた顧客体験が可能になる。

NLPは人工知能(AI)の一分野であり、機械をトレーニングすることで人間の言語を理解して、解釈し、会話できるようになる。このトレーニングでは会話または声といったインプットが重要になる。昨今のNLPモデルは、深層学習アルゴリズムを活用することで「次に続く文の予測」に重点を置き、会話の途中であっても文脈を踏まえていくつか候補を挙げることができ、関連性や内容によってランク付けを行うことが可能だ。

当初、NLPは統計資料に基づくシンプルなモデルを使用して処理されていたため入力するデータはことなっても同様の結果になることがあった。しかし今日のモデルでは深層学習の活用によって、より複雑な方法でデータから情報を引き出し、かなり正確な結果を生み出すようになった。これにより、数多くの新しい用途に活用されるようになった。

NLP技術を搭載した顧客サービスロボットは、限られた分野の会話を理解し、顧客に適切な回答をする。会話に込められた「感情」を判断するセンチメント分析は会話の分析と満足度の測定に役立つ。NLPを使うことでマーケターは、顧客の会話やアクセスしたウェブページの分析し、顧客の考えや意図を理解できるようになる。

例えば、ある人がパリへの買い物旅行を計画している場合、NLP技術はその人がアクセスしたウェブページにおけるキーワードやトピックを分析し、「フランス 買い物」などと特定のカテゴリーに分類し、興味のキーワードとして「高級品」などを付ける。旅行サービス会社であれば、このような情報を利用し、自社のウェブサイトの内容を相手の興味に合わせることができ、コンバージョンや購入へとつながる可能性を高めることが可能だ。AIを活用すればこれらの施策を大規模かつ迅速にできるため、マーケターはリアルタイムでマーケティング戦略の考案が可能になる。